べにーのGinger Booker Club

神社仏閣ラブ(弛め)

「椿大神社」

8/26。

どうせ「敢国神社」まで出かけたのですから、というわけで立ち寄りました。

椿大神社(つばきおおかみやしろ)」。

 

◯こちら===>>>椿大神社

 

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駐車場から少し上がっていきます。

バスが来ていました。

「敢国神社」より賑わっているようです。

そうか、七五三、お宮参りの季節ですかね、子ども連れが多かったような気がします。

……日本人が無宗教、というのはやはり間違いですかねぇ。

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「伊勢國一之宮 椿大神社 地祇 猿田彦大本宮

そう、「伊勢國」の一之宮は、「伊勢神宮」ではないのです。

諸説ありますが、まぁ、「別格じゃーい」ということでしょう。

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「庚龍神社(かのえりゅうじんじゃ)

祭神 金龍龍神 白龍龍神 黒龍龍神

御由緒

この龍神社は、樹齢四百年と伝えられる樅(もみ)の木に龍神が宿り神域全般を守り給ったとの伝承がある。

昭和五十五年(庚申)五月、名古屋第八支部・黒金椿会元支部長、宮崎清三郎翁より御社殿が奉献鎮座され、其の年の干支に因んで庚龍神と命名されました(後略)」

うーん……「金龍神 白龍神 黒龍神」では何故いけなかったのか。

龍がかぶってますよね。

……画数?

それに、神域全般を守ったのはいつなんでしょう?

この木は、その樅の木なんでしょうか?

……ま、ともかく、立派な木であることは確かです。

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「主神 猿田彦大神

相殿 瓊々杵命(ににぎのみこと) 栲幡千々姫命(たくはたちちひめのみこと)

別宮 天之宇受女命(あめのうずめのみこと)」

神集社 八百萬神

当社は日本国土の中央部に位置し太古國つ神猿田彦大神高山入道嶽短山椿ヶ嶽をその根據(こんきょ)本陣とせられたる縁起により倭姫命の御神託に基づき垂仁天皇二十七年創立せられたる日本最古の御宮で延喜式内社でありまた当国一の宮であります。聖武天皇勅願社国司總拝九條家御祈願所本多板倉石川等藩主の崇敬警視庁に御分霊奉祭地まつり方災解除屋敷の守護等ご神徳その霊験往古より正に現はる明治の初め不幸調査漏れ昭和十年に到り神宮内務省宮内省よりそれぞれの係官現地調査の結果国幣列格の内示あり又地祇猿田彦大神の大本宮たる事確然とせらる矣」

旧字を直したりして引用しました。

パンフレットには、御祭神として

「前座 行満大明神」

も書かれています。

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奥の宮まで歩いていけるようですね……行けませんけれども。

「高山入道ヶ嶽」に奥の宮があり、その隣の山が「短山(ひきやま)椿ヶ嶽」。

これらが、本来のご神体だったのでしょう。

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なかなか独特の狛犬です。

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ちょっとデフォルメされてますよね……結構大きかった記憶があります。

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拝殿。

非常に立派です。

平入、神明造、でしょうか。

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いろんな角度から撮影してみましたが、天気があまりよくなくて……逆光逆光。

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佐渡ヶ嶽部屋の親方が奉納した鉄砲柱、だそうです。

神域でこういうものが立っていると、すわ「リンガ信仰」か?!、と思ってしまいますよね。

思わないって?

そうですか。

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さて、別宮として、

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「椿岸神社」が鎮座しております。

祭神は、「アメノウズメノミコト」です。

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朱塗りが鮮やかですが、これは近代の解釈でしょうかね。

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記紀神話最強のシャーマン、舞踏の女神ですから、女性にも好まれるよう鮮やかにされたのでしょうか。

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相殿に「太玉命」「天之児屋根命」をお祀りしているのは、天岩戸神話からきているのでしょう。

「天之手力雄命」はどうしちゃったんでしょうね……。

「椿岸大明神」となられたようですが、どうして「岸」なのかはよくわかりませんね。

獅子舞の発祥地、とも言われているようです。

で、何で「獅子頭」が「アメノウズメノミコト」の化身なんでしょうか。

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ご利益ありそうな玉とか、

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「扇塚」などがあります。

やはり、何となく、女性を意識した感じがありますね。

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あ、かなえ滝ではなく、本殿の写真が撮りたかったのです。

今ひとつ写ってません。

本殿はまぁ、そうそう簡単に見られるものではないですから。

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こちら「高山土公神陵」。

前方後円墳らしいのですが、なんと、「猿田彦大神」のお墓だという伝承があるのです。

古事記』によれば、「猿田彦大神」は、阿耶河(あざか/三重県壱岐郡)の海岸で漁をしていたときに、比良夫貝に手を挟まれて溺れた、とあります。

貝に手を挟まれて溺れますかね、普通。

さて、他にもぐるぐる回ってみます。

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今は昔の、二宮金次郎像。

昔は小学校にあって、大抵夜中になると走るんですよね。

帝都物語』(映画)では、当時の桂三枝師匠が扮した黒田茂丸(風水師)が、二宮金次郎像を「要石」として帝都各所に置いていく、というシーンがありましたね。

帝都物語』、リメイクしてくんないかなぁ……豪華な映画だったなぁ……久作さ〜ん……。

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「松下社」。

経営の神様・松下幸之助、マジで神になる。

本来、日本的な信仰においては、神として祀られるのは「怨霊」が多かったのでした。

神の側面(和・荒)のうち、「荒魂(あらみたま)」の神威が凄まじく、元々神は、様々な禍や祟りを成す存在だったのです。

だから、正しくお祀りしなければいけなかったのでした。

ところが、戦国時代辺りから、「人並みはずれた行いをした人」を神格化するメンタリティが根付いていった、と思われます。

神と崇められた最後の世代は、恐らく乃木希典大将辺りではないかと思うのですが(あの方は、半分くらい怨霊じゃないかと思います)、いましたねぇもっと新しい人。

「荒魂」を持って死んでいった人たちもたくさんいるでしょうに、それを神とすることはなく、むしろ「成仏」してもらおう(この世からいなくなってもらおう)とするんですねぇ。

ところで、多分ですけれど、「死んでから成仏はできません」。

死ぬ前に悟らないとね。

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「行満堂神霊殿」。

HPによると、

猿田彦大神の神裔であり、役の行者をお導きされた、行満大明神をはじめ、平安期の当神社別当寺、神宮寺6ヵ寺ゆかりの6神をお祀りしています。 また、当神社にご尽力された役員・崇敬者を慰霊顕彰するため御霊をお祀りしています。

鈴鹿七福神の一つである、延命長寿の神・寿老神もお祀りしています。」

とあります。

「行満大明神」は、「猿田彦大神」の末裔で修験道の祖、と言われているようです。

修験道の祖は、「役行者」のはずですが、この「役行者」を導いたお方、なのですね。

役行者」のことは、葛城山とかに出かけたときに、詳しく調べたいなぁと思いますが、

私達世代には、「役行者」といえば、『宇宙皇子』なんですけど。

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教育勅語」。

神社にいくと、結構あります。

そもそも神社、どっちかといえば保守ですし、当然ながら右です。

道徳を説くに適していると考える人は多いでしょう。

戦後、荒廃した公教育を立て直すにはもってこいだ、と思う人もいるかもしれません。

ただ、時計の針は戻りませんので、そのまま導入したってだめだと思います。

古いものを持ち出すときは、必ず新しい衣を纏わせなければいけません。

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ひっそりと「椿立雲龍神社」。

もう少し、説明をしてほしいんですが、多分説明できるものがないんでしょうねぇ。

それにしても、「龍」の出番が多いお社です。

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天然記念物の「亀岩」だそうです。

この近くに「自彊館」という弓道場があります。

何か、そういうのはいいですね。

神社に弓道場って、それっぽくて。

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さて、境内をぐるりと回って参道に戻ってきたら、天気がよくなっていたという……。

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「大黒天」と「恵比寿神」。

解説文が小さくて読めませんね。

もうしわけない。

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「御舟石坐御由緒(みふねいはくらごゆいしょ)

この御神跡を御舟石坐と申し伝え 中央に三個の石を天降石(あまくだりいし)と古来より称す 神座を之れに依って明らかにす 中央奥に主神道猿田彦大神 左は皇孫瓊々杵尊 右は栲幡千々姫命 往古国津神磯津の浜より遡り給いて御舟をここへながれ給い 高山短山のいおりに安住を給うと申し伝う 日本国土の神社の淵源を物語る貴重な御神跡であります

謡曲うづめ(室町時代作)

宮路久しき神垣や神垣や畫せぬ春ぞ長閑けきそもそも是は勢州一の宮椿大明神に仕え申す神職にて候(中略)有りし昔の岩戸の舞をふみ轟かし給いにし鈿女御前のあらたかに手向を捧ぐるばかりなり よし誰とても同じ心本社h猿田彦の大神 天の八衢よりさきはらいし皇孫尊を中津国にむかえ給うも神代の御事(中略)往昔あれなる椿が嶽に影向ならせ給いし時御船をここにつながれしは春立つ今日    (中略)」

……変体がなが多くて読めねえよ。

ということで、国津神(元々、豊葦原中津国にいた神)は、船でこの地まで流れ着いたという伝承があるそうで、その国津神猿田彦大神なのかどうかはよくわかりません。

磐座信仰の名残り、と見るのが一般的なのでしょうが、それにしてはストーンサークルっぽすぎないか、という疑問が、80年代を『ムー』っ子として育った人から出るかもしれません(私のことですが)。

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「椿延命地蔵尊」。

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無縁仏もお祀りした場所です。

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一周してまいりました。

うーん、たっぷり時間があったわけでもないので、堪能できたのかどうなのか。

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昭和色全開の「参道」。

色も、デザインも、昭和。

もうちょっとで入りそうになりました。

さて、「猿田彦大神」が祀られているのに「椿大神社」。

元々、天孫降臨神話では、「猿田彦大神」は「天の八衢」に立ち、天孫「瓊々杵尊」に道を教えた、「嚮導の神」です。

「天の八衢」というのは、道がたくさんに別れているところ。

というわけで、「道別(ちわき)の神」とも言われています。

この「道別」に、仁徳天皇が「椿」の文字を当てたので、「椿大神」と呼ばれるようになったのではないか、と。

というわけで、今回はこの辺りで〜。

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日本の神様読み解き事典

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