現実時間では平成27年もはや3月……全然神社仏閣巡りができていません(泣)。
どうも足が重くて……でも、それではいけないので、ぼちぼちと始めようかと思います。
10/31。
よんどころない事情のため大阪に出向くことになり、それならばということで前乗りして奈良へ行ってこよう、と。
歴史の町、奈良……ってこんなところでしたっけ。
よく考えたら、京都はともかく、奈良に来たのは、小学生の修学旅行以来。
一応、珍しく事前にルートを決めておいたので、スマートフォンの地図に従って「興福寺」を目指します。
途中、葵の御紋のついた門を見つけました。
「山の寺念佛寺 由緒
浄土宗降魔山善光院念佛寺という
徳川家康公は慶長十九年(1614)十一月十五日大坂冬の陣の折 木津の戦いで真田幸村軍に破れ奈良に入り 此の地小宇山の寺に落ちのび 桶屋の棺に隠れ九死に一生を得た
後 天下治り元和八年(1622)家康末弟 当時伏見城代 松平隠岐守定勝はここ油阪・漢国町を買いうけ 袋中上人を開山として諸堂を建立した」
……徳川家康って、
しょっちゅう九死に一生を得ている
ような気がします。
後世神格化されているとはいえ、天下人ですから、運が太かったんでしょうか。
これは何だっけな……ああ、「開化天皇陵」です。
風情もなんもありませんが。
近鉄奈良駅も通り過ぎますと、外国の方と中高生が目立ってきます。
世界遺産でした。
○こちら===>>>
出てくる修学旅行生達(楽しそうだ……)に逆行して突き進みますと、
とりあえずこちらに。
現在、「中金堂」は再建工事中で、こちら「仮金堂」に本尊などは移されているそうです。
完成は平成30年だとか。
本当に、あちこちで修復とか再建とか……残念な時期に神社仏閣巡りを始めたものです。
五重塔。
曇っている上に逆光で、なんとも。
「興福寺」には三つの金堂があり、こちらは「東金堂」。
メガストラクチャ、です。
うろうろしまして、とりあえず、
「南円堂」でお参り。

もっと知りたい興福寺の仏たち (アート・ビギナーズ・コレクション)
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↑によれば(P66)
「創建年 弘仁四年(813)
目的 藤原冬嗣が、父内麻呂の追善のために建立。藤原氏ゆかりの春日大社にちなみ、本尊の不空羂索観音は鹿皮をまとう姿に作られている。
おもな仏像 不空羂索観音、法相六祖、四天王。」
「八角円堂 向拝付 本瓦葺(略)
現在の建物は享保2年(1717)の火災後に復興されたもので、寛政元年(1789)の完成まで約50年かかっている。」
とのこと。
手前の木はなんだろう……「右近の橘」でしょうか。
「南円堂」近くの鐘楼……?
時鐘の役割を今でも果たしているようです。
「南円堂」前にある「不動堂」。
こちら「一言観音」。
「古くから霊験あらたかにして諸々の願い事を一つづつ聞き届けて下さる御佛であります一度に多くを願わず成就すれば次のお願いをするようにしましょう 毎月17日は御縁日で4月17日は放生会が行なわれます」
奈良市の南方にある「葛城山」には、「一言主神」という神様がいらっしゃいますが、そちらにあやかってのことでしょうか。
別角度から。
カメラの具合で何か変な感じになっておりますが……。
↑で取り上げた『もっと知りたい興福寺の仏たち』のP67には、
「南円堂は興福寺境内の西南の角にあり、それより先は崖になっている。こうした地形からこの場所は平安時代にはすでに観音の住む補陀落浄土とされており、現在でも西国三十三所観音霊場の第九番札所として厚い信仰を集めている。」
とあります。
「観世音菩薩」がおられる「補陀落浄土」は、南方海上にあるとされています。
堂宇が計画的に建てられているわけではないので、たまたまそうなったのでしょうけれど。
これで水の上に浮いていたら、完璧だったかも。
↑の「【興福寺南円堂】」の項によれば、
「……北円堂に対する名称だが、実際には西金堂に配される西塔を代用するものとして、この南円堂の完成で興福寺の堂塔は完成をみた。……(中略)……再興本尊の不空羂索観音坐像は、文治五年(1189)、運慶の父康慶一門の作で国宝。(略)」
とあり、「東金堂」に対する「五重塔」、「西金堂」に対する塔の代わりに「南円堂」だったようです。
↑公式HPのトップページに、おすすめ拝観順が掲載されています(……そ、それを見ていればもっと楽しく回れたのかも……無念……)。
そのイラストを見ていただきますと、「南大門跡」を挟んで、「五重塔」と「南円堂」が向かい合っているのがわかると思います。
で、「東金堂」の向かいには、かつて「西金堂」があったようですが、今は失われています。
寺院の考察というのは、開創年代が比較的はっきりしているので、あまり妄想できないのですよね。
大寺院なので、何回かにわけてご紹介しようかと思います。
本日はここまで。
御朱印帳を買いました(中に「阿修羅王」が描かれていました)。
御朱印。
大寺院では、いくつ御朱印をいただけるのか、前もって調べておいたほうがいいと思います(私は、よくいただき忘れます)。