べにーのGinger Booker Club

神社仏閣ラブ(弛め)

「二見興玉神社」

11/16。

伊雑宮」の参拝を終えまして、向かう先は一つです。

二見興玉神社

 

○こちら===>>>

二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)

 

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ドライブインみたいなところの駐車場に停めました。

昔来たことがあるような気がしますが、全く記憶にありません。

二見シーパラダイスの記憶は、ある程度あるんですが。

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祭神 猿田彦大神 宇迦御魂大神

垂仁天皇の御代皇女倭姫命 天照皇大神の神霊を奉戴して此の二見浦に御船を停め神縁深き猿田彦大神出現の神跡である海上の興玉神石を敬拝し給う 即ち夫婦岩に注連縄を張り拝所を設けたが其后天平年間僧行基興玉社を創建す 明治に至り宇迦御霊大神を合祀して二見興玉神社と称する 古来日の出の名所としてまた伊勢参宮の禊所として有名である」

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海岸沿いに設けられた道を進むと、見えてきます「夫婦岩」。

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神社云々より、ここはもう「夫婦岩」につきる、という感じですね。

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「天の岩屋」。

HPによると、

「天の岩屋

古来より日の出を拝む夫婦岩とともに日の大神がお隠れになった天の岩屋と伝えられておりますが、我が国の随所に、天の岩屋、天の岩戸と称される処があります。当社も、その1つであり古くから石神(しゃくじん)とも申され宇迦御魂大神(豊受大神とも称される)をお祀り申し上げております。日の出に対し日の入(隠れられた処)、天照大神豊受大神という関係と伝えられております」

とのことです。

何か像が建っていたのですが、「天照大神」なのか、「宇迦御魂大神」なのかわからず。

「石神」というのは一般名称で、かつ日本全国に広がる神社の名称でもあります。

元々は、「磐座信仰」に基づくものだったのではないかと思います。

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本殿。

新しい建物のようです。

初参りの季節だったからか、結構な人手でした。

タクシーが真ん前まで乗り付けています(いいんだ……)。

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「日の神 皇居 遥拝所」。

夏至の頃、「夫婦岩」の間から日が昇るそうです。

夏至は、太陽の力が最も強くなるときです。

偶然にも、その時期に岩の間から太陽が昇ってきたら、そりゃ拝みますよね、多分。

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「二見浦と浜参宮」。

要約すると、

夫婦岩の沖には、神様が寄り付く岩・興玉神石がある。

古来、立石浜は伊勢神宮の禊場(垢離場)として信仰を集めた。神宮参拝の前に、浜で禊をするのがならわし。これを「浜参宮」という」

というところです。

「禊」の起源は、黄泉から戻った「イザナギ命」が、そのケガレを川で洗い流したことです。

水の清浄性は、わりと汎世界的ですよね。

キリスト教の「洗礼」も、似たような意味があるかもしれません(が流水ではない)。

インドには、ガンジス川での沐浴があります。

「流れ」に対する観念は、比較的東洋的なものなのかもしれず。

神仏習合が進んだのも、こうした共通点に理由の一つがあるかもしれません。

 

 

という妄想は水に流して。

 

 

そのまま進んでいくと、「竜宮社」にたどり着きます。

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祭神 大綿津見神は海の守護神として、あがめられ、当神社は全国の漁業船舶関係の方の信仰があつく又龍宮さんとして不可思議な霊験により一般の信者の方々に尊ばれ心願成就・海運・商売繁昌・海上交通安全・大漁満足等の御利益のある尊い神様であります」

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本殿横には「大龍王大神」と書かれたものが。

神仏習合時代の名残でしょうか。

また、本殿前には、狛犬ならぬ「蛙」が。

二見興玉神社」では、「蛙」は「猿田彦大神」の使いとされているそうです。

「嚮導の神」である「猿田彦大神」は、道祖神にもなっているように、「道案内」に御利益あり、とされています。

ということで、「道案内して無事に帰る」→「蛙」が使い、と考えられました。

 

 

安直。

 

 

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裏側から見てみました「二見興玉神社」。

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……。

可愛い蛙なんですが……眼鏡?

遮光器式土偶?

数百年後には、

 

「宇宙人の姿を刻んだものだ」

 

とか言われそうですね。

 

さて、現在の三重県は、「椿大神社」はじめ、「猿田彦大神」の信仰が強く残っています。

そこに外から入ってきたのが、「神宮」です。

いみじくも、天孫を案内した「サルタヒコ」が、後に「アメノウズメ」と結婚したあと、海で溺れて死んでしまったという記紀神話をなぞるように、です。

時間軸としては「記紀神話>「神宮」創建」、と思われがちですが。

実際に「記紀神話」が成立した時期と、「神宮」が創建された時期では、「神宮創建」の方が古いはずです。

つまり、「記紀神話」に採用された「天孫降臨」の神話は、倭姫命(に仮託された人物・集団)が、「天照大神」を連れて伊勢にやってきた(そして恐らく、「サルタヒコ」を崇める勢力を支配した)ことを表わしているのではないでしょうか。

あるいは、「天照大神」が伊勢を支配した、という事実を正当化するための、「天孫降臨」神話(の一部)なのかもしれません。

しかし、残念ながら「サルタヒコ」を完全に排除することはできませんでした。

「神宮」にお参りする前に、二見浦で「禊」を行う、というのは、「神宮」よりも先に「サルタヒコ」にお参りする、という意味なのかもしれません。

サルタヒコ」の方が、重要なんだぞ、という。

などという憶測よりも、

 

QED 伊勢の曙光 (講談社ノベルス)

QED 伊勢の曙光 (講談社ノベルス)

 

 こちらをお読みください。

 

※おまけ

「松下社」

○こちら===>>>

http://www.kirari1000.com/www.kirari1000.com.base_data.base_data.phpQkirari_cd=04508.html

 

いたって土地の氏神なのですが、この辺りが「蘇民の森」と呼ばれているそうなので、思わず立ち寄りました。

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祭神は、「素戔嗚尊」、「菅原道真公」、そして「不詳一柱」。

「加木牛頭天王社」や「御船社」とも呼ばれていたそうです。

起源は分かりませんが、順番的には「牛頭天王」をお祀りして、その後に「蘇民将来」と「菅原道真」を引っ張ってきたのではないかと思います。

牛頭天王社」は「天神社」でもありましたから、「天神」つながりで「菅原道真」を。

蘇民将来」説話には「牛頭天王」が登場しますので、「蘇民将来」を。

「天王社」は全国的に存在しますが、伊勢での勢力はどうだったんでしょう。

天照大神」のお膝元ですから、それほどではなかったのか。

ただ、伊勢の対岸の津島には、全国でも最大級の「津島の天王様」がありますから。

むしろそういった棲み分けがなされていたのかもしれません。

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……よく考えると、結構無茶な祀り方ですな。

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もう一カ所鳥居がありました。

やばそうですね、そろそろ倒れそう。

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天然記念物の大楠。

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「山の神」。

えーっと……いかん、情報が出てこない。

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蘇民社」。

……扱いがいいのか悪いのか……神域は結構なものですけれどもね。

こういう、地元の神社も立ち寄りたいですね(後から調べるのがなかなか難しいですが)。

 

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