べにーのGinger Booker Club

神社仏閣ラブ(弛め)

「吉備津彦神社」(備前国一宮)

9/14。

晴れ。

出雲をうろうろした疲れもありますが、岡山に泊まったのですから、もちろん行きます。

「吉備津彦神社」

 

◯こちら===>>>吉備津彦神社

 

主祭神は、言わずと知れた、桃太郎のモデル「大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)」です。

岡山駅から吉備線にて、備前一宮駅まで。

運転手さんが車掌さんを兼ねて、停車するたびに切符を回収したりしていました。

都会の電車に慣れているせいか、何となくほのぼのとした光景に映りました。

駅からは、徒歩で10分ほど。

駅前で、看板を見つけました。

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右上辺りに備前一宮駅と「吉備津彦神社」があります。

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山をバックに鳥居。

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一宮と呼ばれる神社に来るといつも思うのですが、思っていたよりも狭い、でも実際に歩いてみると広い、んです。

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橋を渡りまして、随神門。

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その脇に、大きな石灯籠があります。

どうにも比べづらいんですが、大きいです。

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……いつも呼び方を忘れますが、随神のお二柱。

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階段を上ると、拝殿、です。

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撮影禁止、とは書かれていなかったので、ぱしゃり。

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お神楽で使う面でしょうか。

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これは……なんだったかな……妻入の神明造の感じがよくわかったので、思わず。

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「吉」の字が、下の棒が長い、のが本来なのでしょうか。

次の「備」に至っては、読めません

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「拝殿」の祈祷用入り口。

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その奥に「祭文殿」があります。

「拝殿」・「祭文殿」・「渡殿」と三つの建物が並んでいます。

「祭文殿」は、普通は「幣殿」とか「祝詞殿」とか呼んでいる建物でしょう。

実際に祭祀を行なう場所です。

「祭文」は、「祝詞」とほぼイコールではありますが、民間宗教で扱われるもの、というイメージがあります(私には)。

「いざなぎ流」という四国に伝わる陰陽道的な民間宗教では、「太夫(たゆう)」と呼ばれる術者の唱える呪文が「祭文」を呼ばれている、らしいいです。

神仏習合して何だかよくわからない神様(例えば、牛頭天王)なんかをお祀りするときにも「祭文」を使ったりしますね。

厳密な区別がどこまであるのかわかりませんが、神職が唱えたら「祝詞」で、そうでない人達が唱えると「祭文」、という理解では……多分、まずいですね

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江戸後期の建物などを現した図、のようです。

今の地図を重ねてもらえると、わかりやすいんですけれどね。

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パノラマってみたら変な感じになりましたが、右から「拝殿」、「祭文殿」、「渡殿」、「本殿」です。

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「祭文殿」と「渡殿」の間に、変なトンネルが。

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潜ってみたら、ここでもお参りができる、と。

……何のための場所なんだ?

昔から、こういう様式なんでしょうか?

うーん……不思議。

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「本殿」。

シンプルな流造で、桧皮葺と銅板の対比が美しいです。

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こういった、様式についての解説は少ないので、全国の神社のみなさん、是非お願いしたいと思います。

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瑞垣の内側に、「尺御崎神社」と「楽御崎神社」がそれぞれ二柱ずつ、「岩山神社」という小さい社が一つ、あります。

遠くに見える方が「尺御崎神社」、近いのが「楽御崎神社」、だと思われます。

主祭神大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)」とともに吉備を平定した従者が祀られているそうです。

「本殿」を護っているそうですが……いつも思うんですが、普通こういうものって、外部の何かから護るのであれば、正面は外を向いているべきですよねぇ(金剛力士とか、狛犬とか、本殿の方は向いていないわけです普通は)。

でも、みんな「本殿」の方を向いている(正確には違いますが)。

うーん……。

「本殿」向かって左手、北門から外に出まして、「子安神社」をお参りします。

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祭神は、みなさん偉大な子どもを産んだ、ということから子宝の神として祀られているのでしょうが。

イザナギ」「イザナミ」両神にしても、「コノハナサクヤヒメノミコト」にしても、夫婦生活はあんまりよくなかったようで。

そっちのご加護はどうなんでしょう?

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うまく正面から撮影できませんでしたが。

朱塗りだと、稲荷さんか弁天さんか、とつい思ってしまいます。

「子安神社」の隣に、末社が並んでおります。

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「ヤマトヒメ」とあるからには、垂仁天皇の娘で、「天照大御神」が定まる地を探す際に一緒にまわられた方だと思います。

ヤマトタケルノミコト」に草薙剣を渡した人でもありますな。

 

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「鯉喰神社」。

倉敷市にある同名の神社は、

 

◯こちら===>>>鯉喰神社 | 倉敷観光WEB

 

↑のHPによれば、

「吉備の国平定のため吉備津彦の命が来られたとき、この地方の賊、温羅(うら)が村人達を苦しめていた。戦を行ったがなかなか勝負がつかない。その時天より声がし、命がそれに従うと、温羅はついに矢尽き、刀折れて、自分の血で染まった川へ鯉となって逃れた。すぐ命は鵜となり、鯉に姿を変えた温羅をこの場所で捕食した。それを祭るため村人達はここに鯉喰神社を建立した。」

とあります。

「吉備津彦の温羅退治」では有名な場面ですね。

困ったときのwikipediaによると、「楽々森彦(ささもりひこ)」という人物は、この「温羅」を退治する際、「吉備津彦」の従者だった方、と伝えられているようです

「本殿」を護っている、「楽御崎神社」は、恐らくこの方を祀っているのですね。

で、「鯉喰神社」には、「楽々森彦」の荒魂が。

……うーん、いろいろちぐはぐですが、こうしてまとめられているお社は、元々は別の場所に置かれていたことも多いようですので、とりあえずほっときましょうか。

ちなみに、他の従者は、「犬飼健(いぬかいたける)」「留玉臣(とめたまおみ)」、と桃太郎伝説に合わせるように三人です(あ、逆か)。

「本殿」を護っている、もう一つの「尺御崎神社」って、どっちの方をお祀りしているんでしょうか。

ていうか、三人従者がいたなら、三人とも祀ればいいと思うんですけれど……昔は違ったのかな。

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「矢喰神社」。

 

◯こちら===>>>〔高松〕矢喰神社(やぐいじんじゃ)|岡山市|観光・文化・イベント|地域別イベント・観光情報

 

↑こちらのHPによれば、

「彦命、矢を放てば温羅の石と空中に噛合(かみあい)海中に飛び入りました。其の所に宮を建てて矢喰宮と云いました。之が今日の矢喰神社です。」

とあり、「吉備津彦神社」のある中山と、「鬼ノ城」(「温羅」が陣取った場所)の間にあります。

で、そこでは、「矢」を祀っているというわけです。

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不思議な切り株。

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鳥居から「子安神社」を見上げてみました。

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天満宮」。

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戻ってきました。

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境外には、「稲荷神社」もあります。

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「稲荷神社」に上っていく脇に、末社があります。

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「牛馬神社」。

保食神(うけもちのかみ)」は、「日本書紀」に登場する神です。

食べ物を口から吐き出して生み出していたので、「月読尊」に「穢らわしい」と殺されてしまうんですが。

その死体から、五穀あるいは牛、馬等の家畜が生まれていたんですね。

ということから、こんな名前の神社になっているものと思います。

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「十柱神社」。

祭神「十柱神」

……うん、まぁ、いいか。

そして、

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「温羅神社」。

吉備の国で一番悪い奴、だったはずなんですが、祀られているんですねぇ。

……さて、何ででしょ。

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この末社の隣には登山口がありまして。

大吉備津彦命」が葬られたという御陵があるんですねぇ。

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1.4キロ……時間と体力があったら、是非とも行きたいのですが……。

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途中まで上っていきましたが、「卜方神社」のところで引き返しました。

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説明書きによれば、何だかよくわかんなかったです。

「輝武命」とか「火星照命」とか、えらい仰々しいつーかヒーローチックっつーか、今風に言えば中二病」的な名前だなぁ、と思って検索してみると、

 

◯こちら===>>>岡山神社 酒折宮

 

↑のHPによれば、岡山藩の池田家の祖が池田輝政で「輝武命(てるたけのみこと)」、その父の池田恒興を「火星照命(ひほしてるのみこと)」、という神号をおくられたそうです。

何だか、有名な武将らしいですね、池田輝政

え?一時は、尾張に?

へぇ……中世以降の歴史に全くもって疎いものですから……。

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これは、「十柱神社」の正面です。

以前は、きちんと参道が整備されていた、ということでしょうか。

ますます、「その十柱、誰なのよ?」って思います。

……もしかして、私の知らないだけで、「十柱」という名前の神様がいらっしゃるのかもしれません……。

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駐車場から見た、神社遠景。

神社はまったく見えませんが。

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北西にある鳥居。

境内の神池には、二つ島がありまして。

そのうち一つが「靍島(つるしま)」。

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「靍島神社」には、住吉の四柱の神が祭られています。

もう一つは「亀島」。

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「亀島神社」には、「市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)」が祀られています。

つまり、宗像三女神のお一人です。

住吉の神も宗像の神も、どちらも海上安全の神です。

「吉備津彦神社」では、「靍島」は風の神、「亀島」は水の神として、風水害を除するものとされている、とパンフレットに書いてあります。

……宗像三女神まとめてお祀りしてもよかったのにねぇ。

「亀島」の奥には「五色島」があり、そこにはどうやら環状列石があるようです。

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古代祭祀の跡、とされているようですが、そもそもこの池が人造なのかどうなのか、自然のものなら島でわざわざ祭祀をした理由は何なのか、人造なら何でそこを島になるようにわざわざ残したのか、などなどいろいろな疑問が浮かびます。

解けません。

というわけで、「吉備津彦神社」も見所満載でした〜。

私は、次があるので駅まで走りましたが、1時間に一本の電車が行ってしまったので……次の目的地まで、迷わず「徒歩」です。

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日本書紀〈1〉 (岩波文庫)

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