べにーのGinger Booker Club

神社仏閣ラブ(弛め)

「月讀宮」

12/11。

猿田彦神社」の参拝を終えて、次こその別宮。

見事に目の前を車で通り過ぎましたけども。

で、月讀宮

 

◯こちら===>>>

http://www.isejingu.or.jp/naiku_3.html

 

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駐車場側からみますと、えらく奥まったところに鳥居があります。

どうやらこっちは裏参道のようで。

 

……裏参道

 

表参道に比べて、かなりいかがわしい響きですな。

 

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鳥居をくぐってすぐ左手に階段がありまして。

 

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読めねぇ……。

 

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というわけでネットで確認、「葭原神社のようです。

 

◯こちら===>>>

葭原神社(あしはらじんじゃ)

 

祭神は、佐佐津比古命(ささつひこのみこと)」「宇加乃御玉御祖命(うかのみたまのみおやのみこと)」「伊加利比賣命(いかりひめのみこと)」

聞き覚えのない「佐佐津比古命」は、wikipedia等の情報によれば(いや、実際には『皇太神宮儀式帳』の記述によるものですが)、「大歳神」の御子神だそうです。

系譜によれば、大年神の御子神の中に、奥津日子神(おきつひこのかみ)」の名があります。

似ているようで、違う神でしょう(「奥津日子神」は、竃の守護神と言われています)。

「ササ」が何を意味するのか、そのまま「笹」と考えるのか、あるいは「細い」という意味の「ササ」なのか、いずれにしろ「稲」に関係のある神だとされています。

宇加乃御玉御祖命」は、まあ名前はちょっと違いますが、「宇迦御魂神」、お稲荷さんでしょう。

伊勢の地ですからひょっとすると、「豊受大御神」が引っ掛けてあるのかもしれませんが。

「伊加利比賣命」は、これまたネット情報によれば、「稲刈り」に通ずる神の名前ではないか、とされているようです。

そう考えると、わざわざ三柱合せて(古来よりそうだったようです)お祀りしているのですから、「田植え」「実り」「稲刈り」ってことではないでしょうか。

「実り」は「宇迦御魂」、「稲刈り」が「伊加利比賣」、ということは、「佐佐津比古命」は「田植え」の神かと。

……でも、昔から、田植えって、苗を植えていたんでしたっけ?

うーん、そういう農業史の部分は全くわかんないからなぁ……。

竃の神だったら、とれた米を炊く、ってところで完結したんですけれども。

「葭原神社」の名は、かつてこの辺りが「葦の原」だったからのようです。

「葦」の原、ってことは湿地帯で、稲作に向かないんじゃないですかね?

五十鈴川が近くを流れていることといい、こりゃ別の何かがあるんじゃないか……と思ったあなたは、

 

 

 

高田崇史ファン

 

 

 

になれますです(<QED>シリーズ、読んでみましょう)。

 

さて、

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何か、大掛かりな工事をしておられました(と思ったら、ここ古殿地か……)。

あ、手前のは、井戸ですたぶん。

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驚くのがこちらのお宮は、四つのお宮が東西に並んでいるところですね。

全体を写真に収められなかったので、HPなどでご確認ください。

こちらは月讀宮

祭神は当然月讀尊

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向かって右隣に「月讀荒御霊宮(つきよみあらみたまのみや)」

祭神月讀尊荒御霊」

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月讀宮」の向かって左が、伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)」

祭神伊弉諾尊

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さらにその向かって左が伊佐奈弥宮(いざやみのみや)」

祭神伊弉冉尊

この順番で御参りするのが一般的だそうです。

いただいた「参拝のしおり」からちょこちょこ抜粋してみますと、

 

「(略)皇大神宮第一の別宮である荒祭宮天照大御神の荒御霊がまつられ、豊受大神宮の別宮多賀宮豊受大御神の荒御霊がまつられておりますように、月讀宮にならんで、月讀尊荒御霊がまつられております。

(中略)

月讀宮以下四所のみやしろは、第五十代桓武天皇延暦二十三年(804)に、神宮から上進した「大神宮儀式帳」には、「月讀宮一院、正殿四区」と記され、一囲いの瑞垣内にまつられておりました。すなわち、四宮あわせて月讀宮とよばれました。伊佐奈岐宮伊佐奈弥宮宮号が宣下されましたのは、第五十六代清和天皇貞観九年(867)八月のことであります。

第六十代醍醐天皇延長五年(927)に、有名な「延喜式」が上奏されました。これによりますと、伊佐奈岐宮伊佐奈弥宮が瑞垣をめぐらした一院をなし、月讀宮月讀宮荒御霊宮が一院を形成しておりました。

現在、拝するように、四宮それぞれが瑞垣をめぐらしたお姿になったのは、明治六年からであります。(略)」

 

といったことで、「一つの囲い」から「二つの囲い」、そして「四つの囲い」と段々分離されていったことがわかります。

例えば、神の様相には「和御霊」「荒御霊」だけでなく、「幸御霊」「奇御霊」があると言われており、一つの神の四つの相を、一重の瑞垣の中に並地して御祀りしていたら、さぞかし珍しい形態の神社だったことでしょう。

熊野には、そういった趣(社殿を四つ横に並べた)の神社がかつてありましたね(今もあるにはありますが、昔とは様相が異なっています)。

熊野三山」ですな。

遠くはないですが近くもない、伊勢と熊野の地。

さて、何か関係があるのでしょうか。

 

 

わかりません。

 

 

しかしまぁ、「月讀尊」と「イザナギ」「イザナミ」を祀っているというのに、「素戔嗚尊」はいない、という。

 

 

相当な結界ですな。

 

 

確かに、一歩踏み入れると、「月讀宮」の静謐なこと。

午後にさしかかり、観光客のみなさんは「外宮」「内宮」に行っているのか、ほとんど参拝者もおらず、森の中の深い味の空気を満喫することができました。

寒い時期に行くのがいいかもしれないですな。

 

 

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神宮の御朱印はみんなシンプルです。

 

もうちょっと続きます〜。

 

 

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