べにーのGinger Booker Club

神社仏閣ラブ(弛め)

「熱田神宮」「別宮八剣宮」「上知我麻神社」

9/1。

朱印帳が埋まってしまったので(蛇腹のものを使っていますが、裏面はどうも使えなくて……)、新しい物を手に入れようと、「熱田神宮」へ。

お参りのついでに、御朱印帳を購入してきました。

やっぱり、なんとなく、地元の神社のものをいただいたほうがいいのかな、と。

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以前、もらい損ねた「別宮八剣宮」と「上知我麻神社」の御朱印もいただいてきました。

「別宮」という形態が、よくわからないんですよね。

神の側面として「荒・和」、また「幸・奇」というものがあって(四つとも備わる、という説もありますか)、本来分ちがたいもののはずなんですが(ホロンみたいなものです)。

分けて祀られている「荒魂」、「和魂」もあります。

一つの御祭神の「荒魂」も「和魂」も別で祀られていると、それって本体はどうなってるのよ、と思ってしまいます。

こうした分霊、というのと、「別宮」とはまた異なるもの、なんでしょうか。

広辞苑」で見ると、「別宮」も「今宮」、「若宮」、「末社」も同じような意味だと書かれています。

うむ。

何となくですが、「(1)社を新しく造った」、「(2)依代を新しく造った」、というような理由から、分霊を祀ったんじゃないかと思うんです。

熱田神宮」の「別宮八剣宮」には、708年、元明天皇の時代に、新しく宝剣を鍛えて奉納したのが「別宮」の始まりだ、と伝わっているようです。

しかも、年中祭事は、本宮と同じように行なわれるのだ、と。

これがですね、離れた場所にある、というのならまだ分かります。

参道入り口のすぐ脇、ですよ?

何のための別宮なんでしょうか?

……予備?

 

「上知我麻神社」は、尾張国造「乎止與命(おとよのみこと)」を祀っている神社だそうです。

尾張国造の祖先は「天火明命(あめのほあかりのみこと)」で、天孫「ニニギノミコト」の兄弟神であるか、御子神(「ホスセリノミコト」「ホデリノミコト」「ホオリノミコト」の三柱で、長子と末子がいわゆる「海幸彦山幸彦」神話の主人公なのですが、『日本書紀』の一書では、この中に「火明命」が入っているパターンもあります)です。

その御子神である「天香山命(あめのかやまのみこと)」も、尾張国造の祖神として祀られることがあります。

先代旧事本紀』の「国造本紀」には、「天別天火明命の十世(とをつぎ)の孫 小止与命を以て、国造と定め賜ふ」とあるようです。

系譜的に考えると、「尾張氏」と「天皇家」は、少なくとも出自を同じくしています。

しかもそれが、記紀神話に書かれています。

古代の話ですから、同根の一族だったかどうかはわかりませんが、記紀神話がまとめられた時代には、そういう話を採用するほど尾張氏の力が強かったか、あるいは何らかの功績があったか、ですね。

力が強かったのはまぁ、多分間違いないでしょう。

熱田神宮」の創建は非常に古いですので、古代から力のある豪族がいたことが伺えます。

そして、何らかの功績があったのやらなかったのやら。

日本書紀』編纂が、天武天皇の時代だった、ということを考えますと。

壬申の乱のとき、天武天皇(大海部皇子)が、吉野から東に逃げた際に力を貸した東国の豪族の中にはもちろん、尾張氏が入っていたでしょう。

だから、系譜上でもかなり特別扱いをされているのではないか、といろいろな人が言っています(多分)。

さて、実際はどうなんでしょうねぇ……。

 

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